やりたいことをやる前に、やるべきことをやろう。

独立開業に役立った本(その1)

20代の頃、会社の先輩にとにかく本を読みなさいと言われたことがある。もともと読書は好きだったが、仕事と飲み会に忙しく、本を読む時間がいつの間にかなくなっていた頃だった。

一度、読書習慣から離れると読書へのハードルは高くなります。自分は何に興味があって、どんな本を読みたいのか、その本に値段以上の価値はあるのかなど、読まない理由を探したりします。

本は娯楽であったり、教養を身につけるものであったりしますが、独立開業を目指す人にとってはエナジードリンク、前に進むために必要な栄養なのです。

私が独立開業するまでに参考にした本はたくさんありますが、その中でも影響を受けた本をご紹介します。

どの本も有名な本なので、新鮮さはありませんが、それゆえに無視できない本だと言えるでしょう。

人間を知るための本

商売をするならば、まずは人間のことを知るべきです。お客様はもとより、自分についても知ることが大切です。仕事とは、人が人のために行うことです。そうであるならば、人間の行動パターンや思考パターンは学ぶべきことだと思います。心理学、行動経済学、歴史書などなど、想像するよりも研究している人の本を読んで勉強しましょう。

 

1.予想通りに不合理

行動経済学ブームの火付け役、行動経済学が身近になる入門書です。この本で興味を持ったら別の行動経済学の本を買うと、より知識が深まります。

「頼まれごとならがんばるが安い報酬ではやる気が失せる」「同じプラセボ薬でも高額なほうが効く」などなど人間は、どこまでも「不合理」であることをわかりやすく解説してくれています。他にも、マイケル・ルイスの「かくて行動経済学は生まれり」などたくさんの本が出されています。

2.サピエンス全史

全世界で大ベストセラーとなったユヴァル・ノア・ハラリの本、私たちは嘘をつけたから生き残った!?「ホモ・サピエンスだけがなぜ繁栄したのか?」という謎を解いていく、私たちホモ・サピエンスがどのようにして食物連鎖の頂点に立ち、そして文明を築いたのかを追っていく。人間の歴史書みたいな感じで、単純に読み物として面白い。

3.天才!成功する人々の法則

数多くのビジネス書を出しているマルコム・グラッドウェルの本、心理学者の研究で、プロフェッショナルになるためには、1万時間を必要とするという「1万時間の法則」や、社会学者が提唱した、成功者はチャンスを与えられる確率が高いので、さらに成功するという「マタイ効果」などを紹介。その他にも、「ティッピング・ポイント」なども有名です。

4.影響力の武器

世界中でロングセラーを続ける社会心理学ロバート・B・チャルディーニの名著、経営者で読んでいない人はいないんじゃないかと思うくらいメジャーな本です。トップセールスマンや広告会社など承諾誘導のプロのテクニックを徹底解明した本。人が商品やサービスを承認するとき、そこにはどんなメカニズムがあるのか。
お店をやるうえで知っておかなければならない重要事項です。

 

自分を知るための本

荻上チキさんがTBSラジオで紹介していた本。真逆な内容だけど、どちらも正解。

1.オプティミストはなぜ成功するのか

元アメリカ心理学会会長マーティン・セリグマンの本、オプティミスト(楽観主義者)はペシミスト(悲観主義者)よりも成功する?楽観的な考え方を身につける方法などを紹介。

2.ネガティブな感情が成功を呼ぶ

こちらも心理学者の本。100%ポジティブをめざす人よりも、20%のネガティブ時間を有益に使える人のほうが、仕事でも学問でも成功する。怒りは想像力の燃料となる、罪は改善を促すなど、マイナスの感情は時に有益な効用をもたらす。

 

お店を知るための本

店舗経営に必要なノウハウをまとめたほんはたくさんあります。当時読んだ本なので少し古いですが、参考になるところが多いです。

1.ついこの店で買ってしまう理由

スターバックス、マクドナルドなどのコンサルティングで知られるパコ・アンダーヒル氏が、世界中の売場を調査して見つけた売れる店の法則を紹介。

2.失礼ながら、その売り方ではモノは売れません

来店即決の営業、決して自社製品を褒めない、クレーム処理で成長などなど、モノが売れない時代にトップセールスを続けた著者のノウハウが詰まっています。

3.プライスレス、必ず得する行動経済学の法則

人はものの値段や数字をどのようにして判断しているのか、実例が多数載っている行動経済学の本。商品やサービスの値段を決める手助けになるかも。

 

まとめ

まだまだ紹介したい本はたくさんあります。ネット上の情報や知識だけに頼ることなく、自分にとってのバイブル的な本を探しましょう。