やりたいことをやる前に、やるべきことをやろう。

お店のチラシ広告

 いよいよオープンの日にちも決まり、あとは開店を待つだけ、と思ったら大間違いです。近隣へのあいさつやチラシ広告などやることはまだまだあります。挨拶は内装工事の2,3日前でも良いですが、チラシ広告は印刷から配布まで少なくとも2週間くらいかかります。その前に広告の内容を考えたり、配布先、配布部数などの計画も事前に立てる必要があります。お店のコンセプトが曖昧だと広告の内容も曖昧でターゲットがぼやけてしまいがちなので、広告を出すよていであれば、まずは、お店のコンセプトを練りこみましょう。

 

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広告の考え方

 ポスティングや新聞折り込みはすごくお金がかかりますので、配布先と配布計画は無駄のないように計画しましょう。

ただ、紙媒体の広告は効果が限定的で反応が全くないことも珍しくありません。業種によってはインターネットのみで集客を図るもの良いと思います。

 よく言われるのが、「7回は継続して広告を出す」というセブンヒッツ理論をもとにした考え方。私はよく知らなかったのですが、広告代理店に勤めていた知人が、開業の際にアドバイスとして教えてくれました。要するに、消費者が同じ広告を7回見ると購買の確率が高くなる。というものです。

これは、接触する回数が多くなると人は好感を抱く「ザイオンス効果」を根拠としています。

私もアドバイス通り、はじめは反応があまりなくてもめげずに広告を出し続けました。当時はとにかくその道のプロの意見を素直に聞いて実践することを心掛けていたので、費用は掛かりましたが、今では、良い経験値になったと思っています。

広告を出す意味

 広告というのは、お店を認知してもらい商品の購入やサービスの利用を促すものですが、個人的には、「自己満足」と「安心感」を得るための側面もあると思います。広告は打ってみなければその効果はわかりません。そして、その広告がヒットする確率はすごく少ないと思います。なぜなら、巷には広告があふれているからです。同業の広告もあれば、他業種の広告もあります。消費者は興味のない広告に見向きもしませんし、記憶にも残りません。だからと言ってどんな形にせよ、お店のアピールは必要ですから広告は打つべきです。SNSを駆使してお金をかけずに宣伝しても良いですし、新聞折込に広告を入れても良いと思います。

開業直後は特に広告を出さずにはいられない気持ちになります。広告を出せば必ずお客様の反応があるという確約はないにもかかわらず、出せば反応があるはず、きっとたくさんの人が自分のお店に興味を持ってくれるはずだと、考えるのです。反応があるに越したことはありませんが、あまり期待しない方が良いでしょう。開店当初の広告は、満足感と安心感を与えてくれるお薬のようなものだと割り切りましょう。

紙媒体とWEB広告

 広告は大きく分けると、紙媒体とWEB広告の2つになるかと思います。

 紙媒体は昔から利用されているもので、折り込みチラシやタウン誌、フリーペーパーなどです。オリジナルチラシはポスティングであったり、新聞折込が一般的です。飲食店や美容室はホットペッパーなどの一部の業種に特化したフリーペーパーに掲載をするケースが多いのではないでしょうか。 

 WEB広告は、GoogleやYahooなどに出稿を依頼するリスティング広告が一般的で、検索キーワードに関連した広告が表示されるので、紙媒体よりも効果が高いとされています。リスティング広告は、キーワードはもちろん、地域や年齢なども細かく指定できるので、ターゲットに対してピンポイントで訴求できるという強みがあります。

また、WEB広告には、上記のような有料サービスもあれば、フェイスブックやインスタグラム、ツイッターなどのSNSを利用した無料の手段もあります。また、ホームページも広告の一種と考えても良いかもしれませんし、店舗を構えるのであれば、Googleマイビジネスへの登録は必須となります。

開店前までにこれらの広告戦略を練って予算配分をし、効果的に訴求していくことが求められます。もちろん開店後に準備をしても良いのかもしれませんが、最低でも枠組みは考えておいた方が良いでしょう。

広告の予算

広告の予算は頭を悩ますところです。通常、売り上げの10%くらいを広告宣伝費に割くことが多いと思いますが、開店前はそういった計算はできません。折込チラシならば開店を知らせるための広告として、その地域に万遍なく配布したいところです。チラシの作成代と折込料金を税込みで計算し、最大でどのくらい費用が掛かるのか調べておきましょう。折込料金は、地域によって差がありますので配布する地域の料金を調べるようにしましょう。

タウン誌などへの出稿であれば、複数回の出稿契約で割引を受けられることが多いです。たとえば、3回出稿で1回サービスなどとなります。タウン誌やフリーペーパーは一回の金額は事前にわかるので計画を立てやすいです。ただし、掲載スペースによって文字数や内容が決まるので、大きく掲載するほど費用は高額になっていきます。

WEBのリスティング広告の場合、月の予算をあらかじめ設定して訴求できるので計画しやすいです。ただし、自分でやろうとすると、Googleアナリティクスなどを使用した分析が必要になってくるので、少し勉強が必要です。リスティング広告は、消費者の動きを追うことができるので、今後の広告戦略に役立ちます。しかし、その分析方法がわからなければ、ただ、広告を打っているだけになり、とてももったいないことになります。

自分で設定するのが難しいようであれば、予算を見直して業者に依頼しましょう。広告費と業者への報酬となるのである程度の出費は覚悟しましょう。

チラシの作り方

お店のコンセプトをわかりやすく伝えるためのチラシ作りは、方向性やターゲットなどの考えをまとめるという意味でも有効です。お客様に伝えたいことを箇条書きにして、見てもらいたい商品や設備などの写真をピックアップして、印刷会社にコンタクトを取りましょう。

チラシや名刺など紙ベースの印刷物は地元の印刷会社にお願いするか、ネット印刷を利用しましょう。ネット印刷は価格が安く、新聞折込もネットで申し込めるできので便利です。

 私は検討した結果、地元の印刷会社に依頼しました。価格はネットよりも高かったですが、担当者にいろいろ教えてもらいながら進めていきましたので、個人的には満足しています。私の場合は、出来るだけ安くあげるために、チラシ原稿は自分で作成しPDFデータにしたものを業者に渡して、そのまま印刷してもらったので、ネットでもあまり問題はなかったのですが、次回以降、ネット印刷を利用するときに役に立つと思ったので授業料も込みと考えました。それに、名刺の他にも契約書やのぼりなど細かいものも依頼したので結果的に時間の節約になったのかなと思います。

 ちなみにその印刷会社は、看板やホームページの作成なども請け負っていたので、総合的に依頼すると時間の節約になるかもしれません。